過食がずっと続いていると「食べること」が怖くなります。少し食事しただけでも太っているような感覚や恐怖感に襲われます。
過食改善に4年かかった私も一番過食がひどい頃はこのループの中を彷徨っていました。カロリーがあるものを敵対視して「低カロリー」な食品を好んで食べている時期もありました。
ですが一向に体調・体型は改善されず「自分は太りやすい体質なのでは?」とも思うように…
しかし今時間が経って思うこと。本当に生まれつき「太りやすい」って少ないと思います。
もし本当に太りやすい…とすれば「甲状腺低下」などちゃんと血液検査の数値などにも表れているかと…
「太りやすい」のは体質なのではなく、自分が積み上げてきた「食の環境」の影響が大です。
だからこそ普段の食事が大事で「食事の質」を改善することで「代謝できる体」が作られていくのです。
この記事では食べることが怖くなってしまっている過食の人の向けて「ストレスフリーな食事術」をお伝えします。記事を読んでいただくことで必要なご飯をちゃんと食べることができるようになります。
糖質は敵ではない(むしろ味方)
お菓子の過食が止まらない人ほどダイエット情報には敏感で「糖質は太る」などの知識をため込んでいる人が多いなと感じます。
かくいう私も自身の過食が止まらない時は常に良いダイエット食事法がないかを探してました。
「糖質」はたしかに取りすぎれば肝臓から溢れ出し脂肪として合成される可能性があります。ですが、そうだからといって「糖質を抜きましょう」はかなり極端な判断になります。
【過食】お菓子をやめたいなら絶対に糖質制限をしてはいけない理由でも解説しましたが、「糖質」を抜いていい人はちゃんと代謝が回っている人たちです。お菓子を常に常食している人たちは必ず代謝に何か問題を起こしているので「糖質」を抜く食事はおすすめできません。
むしろお菓子をやめられないような人たちにとって「糖質」は味方です。
エネルギー吸収効率が一番良いのは糖質。エネルギー不足解消には糖質は強力な栄養素なんですね。
糖質が食事のベースになると変な食欲が抑えられ「ストレスフリー」な食事管理が可能になります。
具体的な糖質摂取量
ではどのくらいの量であれば脂肪に変換されずに使われるのか。
人間の脳は一日120gのブドウ糖(糖質)を必要としています。つまり120g以下の摂取なら脳がちゃんと機能せず認知機能に影響を与えます。
若い人に「認知機能」といってもピンとこないかと思いますが、疲れてくると全然集中できなかったりって経験したことがあると思います。
認知機能が低下している、とはそういう状態です。
糖質を最低120g取ると考えると一食40gの糖質(おにぎり一個分)は必要だということです。
更に糖質は「筋肉」や「肝臓」にもストックできるので実際はもう少し食べても問題ありません。1食あたり中茶碗一杯分くらい食べても問題なく代謝できます。
そう考えると結構食べられますよね?かなり糖質への敵対視もなくなるのではないでしょうか?
私が食事指導する時は「お菓子の過食」がある人はまず「痩せる」よりも「体内環境を整える」ことが先なのでしっかり食べてもらいます。目先の体重減少よりもじわりじわりと効いて来る糖質管理の仕方を採用しています。
肉・魚・卵OK
肉・魚・卵に関しては「脂質が多いので控えましょう」と言われる人もいます。ですがお菓子の常食で過食が進行している人は間違いなく「タンパク質不足」が背景にあります。
なので私の指導ではこちらの食材もしっかり食べてもらいます。食べなきゃ体脂肪が減る環境が作れない…と理解してもらうことで食事の選択の仕方が大きく変わります。
また脂質はたしかに太りやすい側面がありますが、脂質も「ホルモン」をつくる大切な栄養素です。何もすべてが「脂肪」になるわけではありません。
「アドレナリン」や「コルチゾール」「男性ホルモン」「女性ホルモン」がしっかり体内で作られることも「体脂肪」を燃やす体つくりには欠かせないことです。
間食もむしろOK
過食の人は「低カロリーにすれば痩せる」と思っている人が多いので「間食」を嫌います。その割にお菓子は食べたくなってしまいちょっと口にしてしまっては落ち込む…というパターンを繰り返す人も多いですよね。
しかし、ここまでお伝えしてきたとおり「ちゃんと食べなくれば体脂肪が燃える状態は作られない」ことを理解すると「間食」も捨てたもんじゃないなと考え方が変わります。
「間食」というとお菓子というイメージがありますが、ここでいう「間食」は足りない栄養素を補う「捕食」のことを指します。
お菓子を食べ過ぎな人は血糖値がグラグラしやすく、血糖値スパイクを繰り返していることから15時から夕方にかけて強い眠気や疲労感を感じやすい傾向があります。
この時間に間食を我慢していると食欲が爆発して夕食でバク食い…という落ちにもなるので間食を挟んでおくことがおすすめです。
糖質・たんぱく質の補食がおすすめ
補食のおすすめは「糖質」や「たんぱく質」です。食後3時間後には血糖値は落ちてくるので、ここで低血糖にならないように「栗」「イモ」「おにぎり」「プロテイン」「サラダチキン」「卵」などを挟んでおくとよいです。
「甘栗」や「干し芋」はコンビニでも手に入る間食の一つです。小分けになっているので量が調整しやすい点もgood.
人によってはお昼が忙しかったりで落ち着いてまとまった食事ができない…という人もいらっしゃいます。そういう人はこの補食をフルに活用してたんぱく質の底上げもおこなえます。
食べることで「体脂肪」を燃やす土台をつくる
脂肪は何も「カロリー論」によって燃えているわけではありません。ダイエッターの方に多いのが一日1,000Kcal以内にして基礎代謝以下にカロリーを抑えているケース。
このやり方は私も経験済みで確かに初動の体重の減り方はすごいです。1−2週間程度で確実に0.5−1kg程度は落ちてくれます。
「すごい」「痩せてる!」と嬉しい気持ちになるのもホントに良くわかります。ですが、やっぱり長く続けていい方法ではありません。
このようなカロリーを重視して極端に抑えた方法では「水分量」「筋肉量」なども一緒に減ってしまった結果、ものすごく体重が変動しているように感じますがどこかで頭打ちになります。
こんなことをしなくても「食事に質」を整えて「正しく食べる」ことができれば体脂肪は確実に減っていきます。過食の人は「カロリー論」は「偏った食事方法」から一旦離れ、基本に則って食べることが一番の効果があります。
まとめ
お菓子がやめられない・とまらない・過食が長期間続いている…と言う人は一旦自分の食生活を見直してみましょう。改善するためになにか変なことをしてないか、そこに気が付くだけでも次の一歩が踏み出せると思います。
私の実体験からも「ストレス」を要する食事法はどこかで破綻しやすいです。過食をしている最終はどうしても視野が狭くなってしまっているので目の前の結果が出るものに飛びつきなる気持ちもわかりますが、今一度考えの直して食事や生活習慣の改善に向き合っていきましょう。
一人で辛い…という人も元過食症の私が全力で応援します。