こんにちは!分子栄養学の専門家・城本拓実です
カラダを作るうえで栄養ってとっても大事ですが、最近かなり勘違いしてしまっている人に出会います
というのは、栄養の必要量の通りに食べようとする人
- 食事摂取基準によると〇〇gのたんぱく質を摂ればいいよね?
- ビタミンB1 はナッツを〇g食べると補給できるよね?
- 糖質は〇gに抑えないと太る
最近は情報が誰でも拾える時代になった分、みなさんよく勉強されています
でもですね、僕もいろいろ勉強してきたからこそ言わせていただくと、摂取基準通りに必要量の栄養素を補給していくことは机上の空論でしかない、ということ
栄養学を勉強仕立ての方であれば
「ん?どいうこと?」と思うでしょうが、栄養の必要量は一律ではない、ということです
人間はライフスタイルもみんなバラバラなんだから、必要とする栄養の量も変わるよって話です。
これを意識して食事するかどうかで栄養を上手に活用できるかどうかが決まるので、しっかり覚えておいてください
Topics
1日の摂取量を表す食事摂取基準
そもそも、どうして1日の栄養の必要量が大切だと言われ始めたのかというと、昔は「欠乏症」があったからですね
人間はビタミンやミネラル、その他の栄養素が欠乏することによって体調を崩したり、病気になったりと反応が現れます。
有名な話だと
- ビタミンB不足による脚気
- ビタミンC不足による壊血病
- ビタミンA不足による夜盲症
などがありますよね
これらはビタミンが不足してしまったことによる「欠乏症」です
栄養にはこういう背景があるからこそ、欠乏しないようにするために「食事摂取基準」が設定され「何をどのくらい食べたらいいのか」を明確に示したわけです
それにより、欠乏症はかなり解決したようにおもいます
でもですね、今の時代日本に住んでいて「欠乏症」ってあまりないと思いませんか?
もちろん、毎日お菓子だけの生活だけなら欠乏しまくりますが、戦前のような栄養失調症とは状況が違います
ここで言いたいことは、食事摂取基準を否定したいわけじゃなく、食事摂取基準に基づいた栄養摂取は、欠乏症の改善に役立つ、ということです
現代はよりウェルネス(健康)を求める時代へ
現代の日本における食品普及を考えると、よほどひどい食生活でなければ「欠乏症」から脱出したと考えることができる
それよりもより健康レベルを高めるために
- 仕事終わりに公園でランニングをするランナー
- フィットネス愛好家
- 筋トレ大好きマッチョマン
- 筋トレ女子
こういう人が増えてきたなーと思います
スポーツクラブとか行くと面白いですよ
ホントに熱量高くスタジオレッスンとか受講されている方がいますからね
僕もスポーツクラブ等に行くときは、フィットネス愛好家の熱量に圧倒されます(笑)
いや、みんな好きすぎだろ…っていうくらいきついレッスンも楽しそうに受講されています
男性だけでなく女性もですよ^^
時代は「ウェルネス(健康)」をより高めていく層の人々が段々と増えてきています
栄養とか食事の現場も同じで「栄養失調にならなにように」とサプリメントを摂る層よりも
- 「美容」
- 「健康」
- 「パフォーマンスアップ」
- 「体つくり効率化」
そういう目的でサプリを購入されたり、食事に気を付けたりしている人が増えていますよね?
ここ5年間ほどフィットネスの現場に触れ、流れを見ていますが確実に5年前よりも
- 筋トレ
- パフォーマンスを高めるために走る人
- 効率よく筋肉を付けるためにプロテインを摂取する人
- 食事に気を使っている人
が増えたなーという印象があります
InstagramとかSNSを使って自分の頑張りを報告・発信できる媒体が育ってきたのもフォットネスを浸透させた要因かもしれません
こういう時代の変化に伴って、「どういう目的に合わせて栄養を摂取するのか」を考えていくことが重要になります
あなたの生活にはあなたに適した栄養摂取が必要…
つまり100人いれば、100人とも食事内容は微妙に変化する、ということです
自分にとっての食事摂取基準を作る
栄養の必要量は人それぞれ、というお話をしましたが、自分だけの栄養の必要量を設定するには
- 自分が何者で
- どんなことをしていて
- どういう1日を送っているのか
この部分を考えていく必要があります
この3stepを考えていくことが自分にとっての栄養の必要量を把握するためにめちゃくちゃ重要です。
例えばプロ野球選手やプロサッカー選手であれば、一般人と比べてカロリーの消費量が違うことはわかりきっていますよね?
さらに言うと、野球とサッカー、スポーツの種目においてもどういう運動、動きが多いのかが変わってきます
野球をやっている人がサッカーの人を同じような食事をすれば、カロリーオーバーに繋がりやすいです
なぜなら、野球は「動かないスポーツ」だからです
攻撃時は基本的にベンチで休めるのが野球
それに対してサッカーは攻撃だろうと守備だろうと、動かないといけないですし、数秒単位で攻撃と守備が頻繁に入れ替わります
野球には野球に合った食事
サッカーにはサッカーに合った食事をすることが必要量を満たすポイントになります
合わせて読みたい関連記事☞「【ポジション別】ライバルに圧倒的な差をつける野球の栄養の摂り方」
当たり前すぎるって?
いや、栄養学の勉強をすればするほど意外とこの基本的な部分が抜け落ちてしまっている人が多いですよ
- どのくらい摂取したらいいのか?
- どのくらい食材を1食あたり食べたらいいのか?
栄養学を勉強していくと、知識が入ってくるので「誰に提供するのか」を忘れてしまうんですよね
糖質=悪い
という情報が広まれば、それはプロのスポーツ選手であっても適応されるし、子供にも押し付けようとする人もいます…
糖質は確かに太りやすい栄養素とかで嫌われてしまいましたが、僕は基本的には必要な栄養素だと思っています
糖尿病の人とかを除けば適切に摂取していく必要のある栄養素です
自分にとっての栄養の必要量を決めるには「自分が何者なのか」を認識することが一番最初にやることです
もし相手に食事指導するなら「相手がどんな人なのかを把握すること」これが第一にやることです
栄養の必要量はライフスタイルで決まる
結論、僕が言いたいことは「栄養の必要量というのはみんながみんな一律ではなく、その人のライフスタイルによって決まる」ということです
- スポーツする人だったら
- 一日中座っている会社員の人なら
- 夜勤の人なら
- 子供なら
- 女性なら
- 男性なら
- 一日中立ち仕事の人なら
- 寝たきりの人なら
様々なライフスタイルに合わせた栄養の摂取の仕方が重要です
もちろん、栄養学の教科書に書いてあるような栄養の必要量を参考んしてもらっても構いませんが、どんな人がどんな目的で摂取するかによって、必要量は変わる、ということを覚えておきましょう
貧血があり、整理の出血が激しい人が通常通りのたんぱくや鉄の必要量を摂っていても足りないかもしれません
消化吸収が悪くなった方がたんぱく質を補給しても吸収しにくいかもしれません
そうやって「誰に」「どんな目的で」という部分を強く意識していくことが「自分にとっての栄養の必要量を見つけるポイントだと思います
是非、こういう考え方も参考にしてみてください!
追記:
こういう血液検査を使って自分に必要な栄養素を解析する方法もありますよ^^
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